スタートリップ

スター・トリップはスターへの旅路で、スタート・リップが始まりの旋律だとか歌い出しだとか、

そこからプロローグ・ルージュ、流星群の”悲しみが降る夜は鼻歌を歌ってた、だれにも聴こえないあたしだけのメロディー”を獲得するきっかけとなる曲だとか、

そういうのは今はいいんだ。

 

とにかく刺さる。

上京経験のあるやつの眉間にズバズバ刺さる。

 

逃げ出すように故郷を出た経験がある身としては、歌詞の全てが自分に返ってきて、

まさかこいつおれのために歌ってるんじゃないかと思ったほどだ。

 

知らない街で知ってる町を想うことはだれにだってあることだと思うけど、試聴で公開されている分だけでもわかる圧倒的TOKYO感。

そこにいけばすべてが解決するという錯覚。

同じ想いをもったことがあるからこそ、より効く。

 

この曲ばかりはライブで演ったあとに「どうでえすげえだろおれのアイドルは」という顔を作れそうにない。

躓こうが旅をやめないあいつがたどり着きたい場所へ行き着くまで付き合ってやる、そう改めて心に誓える曲だった。

「たしかにおまえはアイドルらしいアイドルではないかもしれない。だがだからこそ胸を張れ、おまえは間違いなくスターだ」と、

共に歩く身として折れそうになったときには言ってやりたい。

 

ジュリア Discord「ポルタメント」#remark-on-music written by nu_n ※転載許可済み

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